筑波大 STEAM Leadership Program

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第6日目 斎藤 環 氏 講演

6日目 斎藤 環 氏 講演

10/1(火)
『オープンダイアローグが拓く「対話」の可能性』を講義

フィンランドで開発された「オープンダイアローグ」は、近年急速に注目を集めつつある精神病のケアの手法(思想/システム)である。入院や薬物抜きで、きわめて良好な治療成績を上げている。手法は治療チームと患者チームが車座になって「開かれた対話」をするだけで治療が終結した事例が62%もあるという。

このオープンダイアローグがなぜ注目されるのか、変化を目的とせず、予測もプランもなしに対話を続けること。「事実」や「正しさ」にこだわらず、互いに主観性を交換し合うこと。そうした対話本来のあり方が、対話の新しい可能性を切り拓くからだ。他に「薬や入院を極力使わない反精神医学」「不確実性への耐性」「医療チーム制」「透明性とリフレクティング」と今までの内科的治療法と異なる事も注目するところ。

通常リフレクティングは1時間、クライアント(患者)、両親、医療チーム(臨床家たち)複数で行う。

ゴールをあえて設定しない

リーダーを置かない

選択肢を創造する

想定を保留する

意味を共有する

クライアントの異常面には目を向けず、楽観主義で結論を出さないで対話を続ける事が重要になる。

 

その講義受けたところで、本日のワークは「リフィレクティング」を実践した。

初めは2人1組で、話し方は5分間話し続ける、利き方は余計な質問などはせず、相づちを入れる程度。それを交代して行う。その後、4名一組で、2名で本日の講座の内容の感想を5分間話しあう。残り2名は何もいわず聞いている。次の5分は聞いていた方が、その事について意見を交わす。先に話した2名はその話を聞いている。
ほんの疑似体験でしたが、今まで聞いた講義内容が真っ白にとび、初めの5分間、話しを続ける事、余計な事を言わずに聞く事も意外に難しかった。

クライアントのペースを尊重し対話を続けその中から、通過点を見つけ、チャンスをいかし、ナラティブ(より自由に一人ひとりが主体となって語る)とエビデンスを尊重する事で質の良い治療が可能になるそうだ。日本では、それを行っているセラピストがまだまだ少ないのが現状。
今後に期待される。この手法は、ビジネス組織でも生かせる内容だった。

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