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第12日目 初貝 安弘氏 講演

12日目 初貝 安弘 氏 講演

11/19(火)『現代物理学の視点、特にトポロジカル物質とはなにか』を講義

脳の活動や携帯電話等の情報機器、原子から銀河まで世の中(宇宙)に存在する全ての物とそこで生起する現象は、一つ残らず全てが現代の物理学により矛盾なく記述される。この物理学の視点(普遍性)を階層性の概念と共に紹介した後、現代物理学の一例として、世界に対する新しい見方である2016年のノーベル物理学賞の対象となったトポロジカル物質について講義をした。

ノーベル賞受賞者南部陽一郎さんが、結婚祝いの色紙に「対称性は破れる運命にある」と英語で書いた色紙を贈っていたと言う、一般的にはお祝いに破れる、別れるなどの言葉は用いないが、そのなぞが解けるべく、分かりやすく物理学とはどういうものかを講義していただいた。

凡人は物理学というと、力学を想像する人が多数を占める、難しい、出来ないと、手掛かりさえ見つけだそうとしない分野。物理学が大切にしているもの、自然科学としての物理学。それは、世の中にあるものを説明するということ!何とシンプルな事。物理学は身近にあるものすべてに当てはまる学問だということが分かった。自然界にあるすべてのものとすべての現象は物理学に従う。そうでないものは、ノーベル賞ものの大発見だ!

この講義を通して気づいた点は、物理学の考え方そのものが一般的に広まってなく、物理の数式だけが物理学のようにとらわれて、親しみがなくハードルが高く感じているのではないか。
例えば、 多様な形態を「相」として特徴づける。
どうやって→秩序の概念を使って
どのように→対称性の破れによって
何を使って→秩序変数を用いて

勿論、物理学はもっと奥深いものと分かってはいるがこのような説明だと普通にわかる。

さらに、初貝先生が「物理とはコンセプトの学問です!」「世の中で言われている事が全て正しいと思わなくても良い」と話された。物理学者として研究を重ねた先生の言葉は、何気ない日常の中でも課題を見つけ出す事はいつでもできるのだよと教えてくれた。

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